-
左: 鳳来寺 (©新城市) / 右: ヌーシャテル城
-
新城市の桜淵公園 (©新城市)
-
夜のヌーシャテル (©Vincent Bourrut)
新城市 ― ヌーシャテル(2005年)
中部地方 | 新城市
姉妹都市
同名という偶然がどのようにスイスの市と、日本の地方都市と、世界中の何十もの都市の間に信じられないような絆を創り出したのでしょうか
「日本のニューキャッスル」

四谷の千枚田 (©新城市)
「新城」と呼ばれる場所が世界にはたくさんあることを知っていましたか。ニューキャッスル=アンダー=ライム(英国)、ノヴェ・フラディ(チェコ共和国)、アハルツィヘ(ジョージア)など、言葉はほぼ全く違いますが、100以上の都市が全く同じ名前を持っています。

桜淵公園 (©新城市)
その中の一つが愛知県東部の新城市という市です。かつての奥平氏、松平氏、徳川氏の領地(皮肉なことに彼らの城はすべて壊されてしまいました)である新城市は、現在人口5万人に満たない平和な中規模の都市です。穏やかな自然、神社、滝に恵まれた新城市の地域社会は驚くほど活動的です。年間12回ほどの祭りがあり、市民は世界中の人々と定期的に交流しています。その創意と工夫に富んだ、国際交流への取り組みが評価され、2019年5月には、総務省・自治体国際化協会主催の「第13回自治体国際交流表彰」にて「総務大臣賞」を受賞することとなりました。その背景には何があるのでしょうか。

毎年7月に開催される長篠合戦のぼりまつり (©新城市)

鳳来寺 (©新城市)
世界中に姉妹が
20年前の1998年にすべてが始まりました。英語圏の「新城」という名前の都市をすべて網羅した本を編纂したニューキャッスル=アポン=タインの美術マネージャーの仕事に触発されて、新城市の山本芳央市長は自身の市と同名の7都市の代表を日本に招き、後に世界新城アライアンスとなる大規模な国際ネットワークを開始しました。

1998年:新城市で開催された第1回世界新城アライアンス会議 (©ヌーシャテル市)

2018年に新城市で開催された第10回会議を歓迎する新城市の穂積亮次市長と市民たち (©新城市)
2018年現在、この活動的なアライアンスには17都市が加盟しています。その目的は、情報を交換し、共通の文化プロジェクトを管理し、地域の活力を増進し、訪問団や青少年の交換を企画し、さらに最も重要なことに、2年に一度サミットを開催することです。世界新城アライアンスを通じて、新城市民は世界中にたくさんの友人を作りました。しかし、姉妹都市となるほど市民の心をつかんだのはスイスの「新城」でした。
「スイスの新城」

ヌーシャテル湖を見渡すヌーシャテルの町
ヌーシャテルはスイスのフランス語圏を代表する都市の一つです。活気ある時計産業とおいしいワインで有名なヌーシャテルは、心理学者ジャン・ピアジェ、赤十字国際委員会の現地代表として広島で救助活動を行ったマルセル・ジュノー博士、劇作家フリードリヒ・デュレンマットなど、スイスで最も影響力のある人物たちを何人も育て、受け入れてきました。きっと彼らはヌーシャテル湖ののどかな岸辺を散歩したり、市の中心地の歩道でチョコレート店のいい香りを嗅いだりしている間にインスピレーションを得ていたのでしょう。

ラテニウム (©ラテニウム、ヌーシャテル)

ヌーシャテルのデュペイロの館
ヌーシャテルには、湖の見える近代的なパラフィット・ホテル(第6回スイス国内博覧会のために建築)から古いコレジアル教会まで、珠玉の建築物も数多くあります。2014年には皇太子殿下が18世紀に建てられたデュペイロの館を訪れています。

2014年:徳仁皇太子殿下とスイスのディディエ・ブルカルテール大統領がヌーシャテル民族学博物館を訪問 (©ヌーシャテル市)
「新城」から新パートナーに
2005年の愛知万博のフレンドシップ事業でも、スイスは新城市のパートナーでした。その年の4月14日、順調に発展してきた交流をさらに育むため、二つの「新城」は姉妹都市提携を結びました。

後にスイス大統領となる市会議員ディディエ・ブルカルテール氏が世界新城アライアンス会議1998に出席 (©新城市)

2000年にヌーシャテルで開催された会議でアルプホルンの吹き方を学ぶ新城市の山本芳央市長 (©ヌーシャテル市)

2005年4月: 両市が姉妹都市提携 (©ヌーシャテル市)
それ以来、訪問団の派遣が頻繁に行われ、多くの青少年に日本またはスイスでホームステイをする機会が与えられています。

2018年: ヌーシャテル地域の合気道家たちが新城市を訪問 (©新城市)

ホストファミリーと共にヌーシャテル湖をクルーズする日本の学生たち (©ヌーシャテル市)
また、第20回世界新城サミットの準備に当たって穂積亮次市長と市職員を支援するため、ヌーシャテルの大学生2名が新城市に一年間派遣されました。サミットは2018年10月3日から9日まで新城市で開催されましたが、ファビオ・ボンジョヴァンニ市議会議員とジャン=フランソワ・パロ駐日スイス大使率いるスイス代表団は会議に満足し、今後も日本側の市との関係を強化することを約束しました。新城市、ヌーシャテル、そして世界中の「新城」にとって、間違いなく明るい未来が待っています。

2018年10月:ヌーシャテルが2020年世界新城サミット開催地に正式に決まったことを発表する新城市の穂積亮次市長とヌーシャテル市議会議員ファビオ・ボンジョヴァンニ氏 (©新城市)
